XY1M運用記
1部 + 2部
24NOV.2002
9 NOV.2002
米塚廣雄
Yangon Panda hotelにて
Hiro/XY1M at Yangon
入国3日遅れは軍の許可が必要
ミャンマー行き直前で風邪をひいてしまい予定の10月20日にVTE(ビエチャン)を出発できず、ベッドからemailで旨招聘先のミャンマーのMHT(観光省)へ「入国は23日にしたい。」と連絡するが「貴殿の変更を承知した、その旨国防省へ再度のアマチュア無線許可を申請するのでしばし待たれよ。」との返事がくる。
ンンン・・3日の変更で再度の申請か?・・・ミャンマーででのアマチュア無線の許可は以下のように流れていくと思われる。
MHT(観光ホテル省)−MPT(郵政通信省)MTT−MDF(国防省)
もともとアマチュア無線なんて許可する体制になっていないのだから、申請は以下のように処理する、なんて文章でかつ外国人へに公開されている訳でないのだからこちらからではStepの確認のしようがない、今までの経験を元に総合的に想像するしかない。
ところが24日になって「昨夜空港へ行ったが貴殿を発見できなかった。」とのemailが来てびっくり! 「私は貴殿が言った再度のOKをベッドで待っていたのだが?」と返事をしたら「本日より10日以内に入国するように、なお無線機は3ヶ月間ミャンマーに保管できる許可が下りた。」との事で再度飛行機を予約しようとしたら、なんと「ら来年1月7日までTG(タイ航空)はBKK(バンコク)-RGNの席がありません。」との返事に真っ青!
◆ おせっかいコーナー:都市コード
ヤンゴン・・今の首都名はラングーンからヤンゴに変わったが航空会社の都市名3レターは昔のRGNが使われている、これはサイゴン/SGN=ホーチミン/HCMでも事情は同じ。
仕方なくBKKの旅行社へ問い合わせたりしたが、各社ともお返事は同じで、結構この路線込んでいるらしくなかなか席が取れない、仕方が無くVTE-BKK-RGNをAll-TGでのフライトはあきらめ、とにかく空いているなら何でも、と航空各社を組み合わせた結果QV(ラオス航空)―8M(ミャンマー航空)で29日の席が確保できた。ちなみに帰りのRGN-BKKはTGとQVの組み合わせである。ところがこの組み合わせが問題を起こした。
重いアマチュア無線無線機とANTがあるので最初にTGへ重量超過料金を聞いた時1kg/2$との事であったが、VTE空港でチェックインした時、小型無線機の1台は背中のバッグへ、ラップトップPCは小脇に抱えて預ける荷物の軽量化に努力したが、メーターは総重量58kgをしっかり示している。受付が料金表を取り出して「20Kgまでは無料ですが38Kg超過です、1kg=$5.8ですから$222です。」 ドヒャー高い! 「あれ1kg=$2ではないの? それと少しおまけして25Kgからスタートしないの?」と聞いたらこの便、TG-QVコードシェアーの便で担当はTGの社員で「貴方の券はQVなのでお値段は負けられないTGなら少しは・・」なんて極めて職務に忠実なお返事・・
そこで「ならばビジネスクラスにしたらどの位まで無料で荷物は運べるのか?」とか、「では、券を2枚買って1枚のその席に自分の体重と同じまで荷物を置くことはできるか・・」と色々質問してみる・・その涙の努力が実を結んだのか、哀れな貧乏人に同情したのか?横にいたTGの制服をきたお姉さまが・・・ではこれでどうかと電卓を示した、そこには$111が浮き出ていた、やったー半額である。当然これで妥協するしかない。
◆ おせっかいコーナー:コードシェアー
最近多いのがこのコード・シエアーである、飛行機は飛ぶ路線BKK-VTEの様に各航空会が許可・権利を持って飛んでいる。(逆に権利は義務であるから定期路線の場合は「今日は客が少ないから飛ばすのは止めた。」と言う訳には当然行かない。)また両国にまたがる場合は国の威信を掛けるので相互乗り入れが基本であるので、相手国の競争相手の航空会社とは飛ぶ便数は同じになる場合が多い、しかし、実際は各航空会社の力の差は歴然とあるので飛ぶ権利は持っているが、人気の無い会社ではお客が集まらないとか、権利はあるが金が無くて実際に飛ばせる機体(飛行機)が無い、とか、またその路線そのものに全体に乗客が少ないので両社とも空気を運ぶだけの危険を分散させたい等の思惑が絡むと、路線を飛ぶ権利(コード)を競争相手と利益が一致する部分は互いに分け合うのである。
11:30分予定通りBKKドンムアン空港に到着。で、これからが大変であるBKK-RGNのフライトが1905であるからこの間の時間を利用して市内のパンティンプラザと言う6Fのビル全体がコンピュター売り場なっている処へTAXIを飛ばして直行である。まー状況はちょうど羽田空港で乗り換えの5時間を利用して秋葉原へ急いで買い物へ行くのと同じ感覚である。
実はMHTへ今回のお礼でタイプラーター代わりに使える中古のPCを寄付するとの約束なのである、前回既に下調べをして日本からのラップトップの中古が此処タイ市場まで流れて来ていて、CD-ROMが無い130Mhz-CPUのものが8,000BTH(22,000円)であった、が、本日来てみると2ヶ月間5台くらいあったものが売り切れて無い、代わりに220Mhzの物が12,000BTH・・・よく見たら隣にDesk Top でDisplay一体型の日立の330M-CPUでCD-USB付である値段は11,00BTH、これなら事務所に十分である。 荷物はアマチュア無線機器はVTEからRGNへ直接送ったので、今は手ぶらである、ここBKKで8Mの新たな路線のチェックインだから新たにこのPCを持ち込んでも20kgまでは持ち込める。で、これに決定、無事にミャンマー航空/8Uの機上の人となる。
機体はボーイング737であったが、あのひざが隣にあたるぎっしり詰め込みの8Uの席であったのだが、確かに混んでいて空き席は6席しかなかった。
ヤンゴン空港には8月にお世話になった二人のガイドがきていた、無線機も彼らの申告で箱を開けられることもなく無事に通過、しかし悪名高き強制両替$200だけは防ぐことはできなかった。(後で分かることだがMHTの招待の場合は強制両替は免除との事)
◆おせっかいコーナー:強制両替
通常ミャンマー入国に関して強制的に$200をミャンマー通貨であるチャットに強制両替させられる。
なお8月に来たときは1$=750チャットであったがなんと3ヶ月で1,000チャットに落ちていた、この激しさ一時のラオスの様である。
Yangon Airport
Panda Hotel
空港からホテルへ向かう、しかしパンダホテルとはいかに中国人経営の名前だとの感じがするが事前に9階建てと聞いてANT上げるには高いほうが好都合と内心期待していているのである。しかし到着後でもあり22時と夜が遅いのでガイド二人でお食事会となる、 聞けばもともとここはパンダホテルはレストランが先に在って4年前にホテルを併設したとの事、同じ敷地のその食堂は当世のご多分に漏れず2階はカラオケ・ステージになって、が、おほほ、なかなか美形の女性がかわるがわる歌っているでは無いか、この歌う美女は総計6人は居ただろうか? でも、昔のどこかの国の温泉旅館のステージの様にチップ代わりにお好みの女性にレイをプレゼントするのが客の慣わしであった。
料理はと言うとミャンマービール5本その他4品中華料理を取って$14であった。
★ ホテル9偕と聞いていたが、建物は12階建てでさらに屋上に突き出ている分が1階ありANTはその上に建てたので33mh位になった。 実は、アジアの常で「お金ができたら増築していくとの発想で、建物自体は12偕まであるが、客室は現在は9偕までしかない、順次建設中というしろものなのだ。)
Panda Hotel
Karaoke girl
ドネーション
翌日30日、朝10時にMHTの事務所に向かう、マネジャー、副局長と挨拶を交わし早速寄付のPCの設置にかかるが、今朝5時に起きてホテルで動作を確認してあったので実演作業は当然ながら問題なく働いた。
部屋を見渡すと女性職員が多く30人程居るがPCは狭い専用PC室に2台あり専門の人がオペしている、が1台は壊れているとの事・・・もちろん一般職員の机には当然ながらPCなど設置されていない。 日本で常識のOA化の波は当然ここまで及んでいない。
Hiro doneted PC for MHT office.
やるものをやった、後は私の本来の目的である肝心なアマチュア無線の免許はどうなっているのだろう「MHTから国防省へ申請してあるので明日には許可が下りるだろう。」とのマネジャーの嬉しい説明であった。
そこで英語担当ガイドのJIRO氏と一緒にANT(アンテナ)マスト用にTV等の伸縮ポールとダイポールANT用の同軸を探しに電気街へ出かけるが・・やはりこれがなかなか見つからない。 此処ミャンマーでTV−ANTなんて皆竹竿にANTをつけて屋根へ上げているのが現状でパイプ製の伸縮ポールなんて高級品はだれも使わない、市場価格の原理に基づいて、当然需要が無いから市場にも無いのだ。
同軸ケーブルも予想はしていたがTV用受信用の3C2Vしかない、ひとつ上の5C2Vはない,10軒ほど探したがどこにも無いので仕方がなく3C2Vを100m買ったが値段は$4.5であった。ほかの店では$6.5であった。やはりこの国もこなれた標準値段という物が無いようである。
Akihabara? in Yangon
Oh pure junk for sale!
Yangon style Takoyaki
ホテルへ戻り無線機のcheckをしてANTのケーブル準備をしたが肝心の免許が来ないのでホテルのマネジャーも「MHTから連絡がくるまではダメ!」とカギをかけて屋上へ登る許可してくれないので、事前にANTの準備作業ができないの・・やることがない・・タダ、タダ待つだけである。こんな時に限ってだが今回は暇つぶしの日本語の本を持ってこなかった。
仕方がないのでマーケットへ行ってラオスの店Lotusで使うAudio-CDを捜す。此処では1枚平均1200k(130円)である。もちろんMP-3、VCD,DVDもある。
◆おせっかいコーナー:ANTと公安
1991年内戦中に訪れたカンボジアがそうであったように、アマチュア無線が正式に許可されていないような状態の国ではホテルの屋上などにANTを建てると目立つのですぐに公安警察が飛んでくる(当然それが彼らの本来の仕事だろうが・・)のでホテル側は無用トラブルを抱えたくなくANTを建てることを嫌がりその結果、宿泊拒否とか更なる別途ANT設置料金を要求とかになる、そんな事を私は何回も経験している。しかし実際問題、低くて目立たないようなANTでは当然ながら電波は飛ばない、また高層のホテルで屋上が広く自由に使える所とは当然高級ホテルで宿泊費が高いことを意味する。従ってこの間のバランスをいかに保つかは常に貧乏人アマチュア無線家の抱える恒久的な悩みのなのである。
11月24日本文を編集していたら、以下のNewsが飛び込んできた。
アマチュア無線が正式に許されていない国では、こんなことは当然起こりうることだ・・何時かわが身にも・・・
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http://www.amsatnet.com/p5.html を見ていましたら、P5(北朝鮮)の運用について最悪の事態になったようです。エドのところへ官憲がやってきて、機材一式を封印されたうえ国外持ち出しを命じら
れたとの事。以下、原文を張っておきます。
P5/4L4FN QRT
I just received word from Ed, P5/4L4FN that the unfortunate and worst
possible thing has just happened.
Friday evening, 2002 November 22, Ed was called into a meeting with the
"Radio Regulation Board" without any explanation, he was politely asked to
quit all transmissions and pack all his radio equipment. Saturday, he spent
all day on the roof disassemblying his antennas and packing boxes. At
2:30pm on of the government officials came by, sealed all the boxes and
when he leaves on December 10 for his two weeks R&R he is to take
everything with him out of the country.
This really hits the ham communtity hard. I for one was looking forward to
a satellite contact on AO-40. I know that many of you were still awaiting
your first QSO.
Ed will keep all the equipment for his next duty station. Any money
received from now on will be donated to help ZL1AMO's emergency air
ambulance trip from Figi back home.
◆おせっかいコーナー:海賊版CD
アジアを歩くと目立つのがこの海賊版CDである、しかし、海賊版とは著作権が法的に確立している国でのみ言える事であって、元々著作権の法的保護が無い国ではコピー行為そのものが違法では無いので、その国では法的には海賊版という言葉は存在しないであろう。これはつい数年前まではCD, Videoはタイのバッポンへ行けば堂々と売られていたし、中国のコピー製品の氾濫に手を焼いた米国が中国に最恵国待遇を餌に著作権を認めさせたのはつい最近の話である。
タイ、べトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーで売られているCDは多分出所が同じところであるから売られている曲種も似たようなものである、当然CD、VCD、VDV,MP3も売っているが値段を比較すると、この中ではミャンマーが一番安くて$1.2次がカンボジアで$1.5が平均だろうか? Coke, Filmなどと同じでその国の国民所得に合わせた値段設定(購買可能な市場価格)になっているのが容易に想像できる。
免許が来ない。
今日で3日が過ぎたが許可がこない、説明では「前回8月の運用許可は通信省の許可だけで良かったが今回は防衛省/軍の許可も必要との事で申請してあるがそこからまだ連絡がこないが・・今日には来るだろう。」 まー今までの経験でこんなことは在りうることだ、と自分に言い聞かすしかない、「明日には・・きっと・・」で1週間過ぎて結局免許をもらええなかったなんて話はDXerからゴロゴロ聞いている。・・こんな状況で功をあせると「そこの処を何と・・・」となり、それがきっかけで無限に費用がかかる泥沼に入ってしまうことが想像できるからだ。
うん..ん やはり失敗は今回は荷物が多くて本を持ってこなかった事だ、此処もラオスと似ていて娯楽が無いので無線ができなくて暇になると、実際やることが無い。
今日で4日目、でも今日は土曜日なので役所は休みだろう、結局来週へ持ち越しか?と心配する。 念のため10時にMHTの事務所へ行ってみるがMGRは休日との事、事務所から自宅へ電話してもらうが彼女は出かけているとの事で13時に電話してほしいとの事で、akihabaraで針金を買った後「一番館」と言う日本食堂で昼食を取ってホテルへ戻り電話したら本人が出て「国防省へ夕べ9時と今朝2回電話してやっと連絡が取れアマチュア無線の許可が出た。」・・オホホホ やっと・・・しかし、まだ問題があったのだ。 ホテルの受付は「ANTを上げるのに関してMGRは許可書のcopyをほしいと言っているが?」・・・んん!それは問題だ、この国では簡単に書面の許可書など出てこない。そこで、では「MHTのMGRと電話でその件を話してください。」と下駄を預けたら・・・MGRから更にGMまで話があがって行ったのでまたも私は待ちぼうけ・・
やっと運用許可される。
だが、夕方5時になってGeneral managerの呼ばれた、「MHTから連絡があった、書類が出ないがMHTが保証するとの事なのでANTを上げかつホテルから運用してよろしい。」との事で、直ぐにANTを持って屋上に上がった、が・・・なんと言うことだ持参したA4S-3elのドリブンエレメントのトラップ 一本が無いではないか!! これは困った・・・
幸いクラニシのSWRアナライザーを持参したのでディレクターエレメントを調整して21-28Mhzのドリブンエレメントにしよう。・・という訳で急遽21-28Mhzの2elYagiに強制的に設計変更。 あたりも暗くなるころに何とか避雷針のポールに取り付けて2elデュオバンダーが完成。
部屋のshackへ戻ってANTのSWRを確認するが1.5でバッチOK。 早速1214UTC, 21Mhz−CWでQRV。1st CQに応答してきたのはUR7IJQ、次が1stJAでJA2KVBを皮切りにEU、JAそして1252 W1NGから呼ばれ、その後東海岸を10局程QSO・・・100局ほどCWでQSOしSSBへQSYしてCQを出したらいきなりN8DXに呼ばれた・・・その後EU、JAなどと結局3時間ほどで300QSOを一気にログに載せる、十分に飛んでいる・・・これで一安心。
シャワーを浴びて食堂へ行き遅いディナーはMyanmar Beerで一人無言で乾杯。
夜も21Mが開けEUとQSOする。朝21MのWを狙うがWが居ない、聞こえない・・あきらめてJA向きに・・今日は日本は休日なのでJAがワンサカ21Mで呼ばれ250局logに載せる、28MにQSYして130局一気に連続QSOして昼食へ。
ANT and Yangon Downtown
XY1M shack TS570s+FL2100z
6m 1st QSO A4/オマーンとヨーロッパ
例によって昼食にはビールを飲んでシエスタへ・・・でベッドとBGMとして50,110Mhzをウツラ・ウツラと聞いていたら、んん??何か聞こえる? 何とA45XRのCWのCQが599で聞こえるのではないか・・ohoho 開けている。でも50MのANTが無い、試しにTS570のオートチュナーをOnしたらSWRが1.1になる、本当かな?? エエエイイ・・このまま呼んじゃえ、 そしたらなんと直ぐに応答あり599、そしてSSB移っても59でもQSO。「久しぶり・・」と得意の6mDXラグチューそして1分後にはヨーロッパの9H1AWとQSO! 直ぐにマルタの町に情報が流れたらしくたらい回し如く続々と9H1局が登場!!SSB-CW併せて12局ほどQSOし、最後の仕上げにはEHとQSO。
本当にこんなインチキANTで飛んで良いのだろうか? JAもまだやってないうちからあっさりとEU(欧州)とできちゃった!。
Yangon River and Super 6m ANT
その後急いで7M Dipoleを上げた、給電線は現地ヤンゴンで買った3C2Vを屋上から部屋まで60mほど引っ張った。
夕方21M SSB/CWでEUを200局ほどQSOして1715zに7MへQSY EUが多く時々JAという具合で150局ほどQSO 2039 QRTし ベッドへ。
翌朝0014Zに21MでWを狙うがやはり聞こえない。 そこで休日のJAを相手に1時間で150局ほどQSOしたところで0147に50MへQSY、おおお!!開けている、JR6VSPと1st-JA QSO。その後嵐の6mでJAパイルを捌く!
0147-0321でSSBで280局その後CWで25局QSO,更に開けているのでSSB/CWと交互にモードを変えて1237まで時々休みながらQRV、・・・結局この時総計は一気にJA-560局と50MhzでQSO。
しばらくお昼ねして50MHを聞いたら昨日に続いて9H1が聞こえてきたのでQSOしたら、今度はIが呼んで来た! 結局Iを12局ほどQSO。
しかし、まー本当にこんなANTでEUまで飛んで良いのだろうか? JAではEUを狙うと言えば自称1Kwに12el Yagi スタックが標準と言う時代なのに・・Canon砲のJAの皆様ゴメン!
今までANTを上げた各バンドとも順調にQSOできたので、今日は14MのANTを上げようと、A4Sの給電点へ直接フルサイズの電線を用いて14Mへ同調させる。が どうも21-28Mが影響を受ける。パイプのエレメントを動かして色々やってみるがどうもうまくいかにやってみるがどうもうまくいかない、では今日は今まで出ていない14Mへ出てみよう。
で一番遅れてQRVした14Mで200局ほどQSOした。
翌日再度ANTの調整にかかるが、ここで馬鹿なことに気が付く!! 免許を待ちわびて、許可が来て直ぐにQRVしたく気持ちがあせったのだろう、この時は自分はドリブンエレメントは14-21-28Mの3本のトラップがあると思っていたのでトラップが2本しかなく1本たりないと思っていたのだ、なんとお馬鹿さんな私。
再度エレメントを組みなおして無事に3elになる、アナライザーで調整・・・SWRもバッチリ! この夜も14Mを中心に覗いて150局ほどQSO、フワフワ聞こえる北欧周りのWもできた。
ANT top of Hotel
今日ヤンゴンの秋葉原を丹念に歩いていた6GRUを見つけた、100m-$11 もちろん購入。これで18-24Mhzのダイポールを作り部屋へ引き込む、このとき50MもループANTも巻き込んで作ろうと思ったがインチキANTで既に550以上QSOしているのであまり多くのBandを巻きこむこ
とによる干渉恐れて止める。
今日は18MへQRV・・EU-CWを中心に100局ほどQSO.
City Bus in Yangon
MHTから連絡が来た。「アマチュア無線をやっているところを見たい。」との事でOKしたので午後5時に彼女らが部屋へ来る。しかし相手がいくらお役人でも目の前の相手が女性だと、「自分は常に当局の監理下に置かれている立場なのだ。」という状況の把握が気薄になってしまう甘さが自分にはある。
MHT officer coming to XY1M
10数年前、まだ免許再度もない共産主義国家であるベトナム、カンボジア、ラオスから24時間監視の元でQRVした時の緊張感を少し思いだした。確かカンボジアでは弾丸飛びかう中でQRVしたっけ! 今自分が生きているから日本人の誰もが経験しない貴重な経験して思い出せるけど、あの時プノンペンのアジアホテルの部屋に飛び込んできた流れ弾に不幸にも当たっていれば..と思うと正に「生きて帰ればすごい経験、でも死んでしまえば馬鹿な奴」だろう。
アマチュア無線をやりに行って内戦に巻きこまれて死ぬなんて普通のアマチュア無線家には考えられないことだから..
このホテルの近くにBarger & Snackというハンバーガーと中華料理を出すSnackのような店を見つけたので検査?の後MHTの二人をそこへ誘うと「この店ができたのは知っていたけど入ったことは無い。」それを聞いて、12年前にカンボジアで郵政省の役人と食事したことを思い出す。あのXU8DXのソークンの言った「貴方の昨夜の夕食の$6が私の一ヶ月の給料だ。」そう言う事を知ってしまうと自分が毎日食べる$2-3の食事などキット彼らから見れば非常に贅沢なことであろう・・あまりの違いに申し訳なくなった自分があった。
ここのホテルの従業員の給料が$7との事だから彼女ら公務員の給料も多分$15〜20だろう。
第一部 終
11月11日ラオスに帰国しましたが、急遽13日にカンボジアへ行くことに
なりましたので、ヤンゴンで書き溜めた分を第一部として作成しました。
6m EU Big Open!
今回は予想に反してANTをもって来なかった6mが開けてしまった、しかしこんなインチキANTでもEUまで届くとは・・以前のXW、XUの経験だと夕方のEUの後はAFが夜中の1-2時に開く事がある、もう今年が最後のチャンス、ぜひこれは狙わなくては・・だが、この6mDX生活サイクルを繰り返すと寝る時間が細切れになり体に良くない。 このバンドのJAのSuperDXerはさぞかし大変だろう。
したがって今回は6m中心! 当然LowBandを捨てて7M以下はANTも張らなかった。
しかし、その努力が報われた、今日7 NOV、 EUのopenは3日連続9Hからかな?と6mをワッチしたら、いきなりDLが聞こえるで無いか! この聞こえ方の感じは前回のXWでのEU openの時と似ている、じりっと南から北へCondxが上がる感じなのだ。
0915UTC、DL8PMを皮切りにIK5RLP,ON4LNとcallが続く・・・うんん.・・・これはいいぞ!EUに広く開けている感じだ。 DLのパイルの中PA,OZ,UK9,YAまで呼んで来た。EC,SP,OK,U1とカントリーは増え 10:00にOK1KTを最後にフェードアウト。 結局45分間で61局QSOができた。
しばらくして50,110を聞いたら、誰かパイルを捌いている局がいる・・・なん8R1RPNでは無いか!! これがなんと59+・・ コール一発で取れた・・・カリブが・・・
ん・・・ん 満足!
しかし、予想はしたものこれだけ6mが開けるとNewsは直ぐEU中へ伝わり、HFへ出ると「明日はxx時から6mへ出てくれ。」等EUからのお願いコースの山となってしまう。 こっちだって馬鹿じゃないか6mが開ける時間はちゃんとビーコンまで出して、聞いているのに・・・聞こえないのはこっちが出ていないせいだと勝手に思うのだから困ってしまう。
招かれざる客
更にお願いコースで困ってしまったのはhpで公開してあったホテルへemailが舞込むことであった。
XYは基本的には一般人にはinter netが許されていない、当然internet cafeも無い。許されているのは政府機関かその承認を取った組織である。
ここパンダホテルではemail受信が1枚$1、送信が$2である。 ホテルのボーイが$7の月給の国ではこれはベラバーな金額である。
ところが6m openの後から「俺は””だがlogに載っているか? お前は俺の””番目のNewなのだ。」類のemailが来るようになった。 受信は勝手にしてしまうのでホテル側ではせっせと受信して請求書と一緒に部屋まで持ってきてくれる。おまけに10MのSKD申し込みまで来た、だがそれを受け取るのに私が$1を払う事になる。 これではたまらないと10枚を超えたところでW3URとDXMLへ$2でemail
送った。 がDXMLではホテルからはHTMLで送られたらしく受付られなかった。
そこで後日ラオスに戻り改めてDXMLへ投稿し2日後、直ぐにXU7ADX運用に旅たった。
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XY1Mの現状と原文 (DXML投稿文)
DXer の皆様こんにちはXY1Mを運用した米塚です。
今日11日ラオスに戻り、今DX-MLを見ましたのでここにお返事いたします。
途中で7N4JZKさんとのQSOできたので要点を彼へ話しましたので一部はDX-MLで流れましたが参考のためにお笑い英語文のオリジナルを此処に添付しま
す。
原文はW3URのDaily-DXへ送ったものですがDX-MLへも送りました。
なおXY行きの件は事前にDX-MLへは流しませんでした。
それは
1」免許条件とか運用場所の許可の関係でいつから出られるか、果たして出られるか確認できないので事前に流すと、結果的に嘘つきになる恐れがあるような情報は流したくない。(実際、今回は通信省から更に国防省の許可が必
要となり予定より4日ほど遅れた。)
「不確かでも情報は多いほうが良い」とか「情報は流すけど、質問には応
じない」と言うDX-ML上での意見も承知しています。
2」XYはJAから見れば(DX-MLはJA読者が多いと思う。)日本の代表的OMが既にQRVされ需要は満たされているので、さほどXY−QRVは重要なNewsとは思わない。
3」DXからQRVすると現実的には局数稼ぎの、所謂「59 TNX」の悲しいQSOにならざるを得ない、そうかと言ってラグチューをすると「もっと早くやれー!」と批判される、等どちらにしても高度なDXerの集まりであるDX-MLの読者のどちらの要望にもあわせれる技量が私には無い。
ところが、今回運用すると50Mが開けHFのANTであるA4Sに、無理やり載せたのにもかかわらずEU-13E、A4,KH6,8R1などのDXとJAも660局程できました。が、その直後からPanda
hotelへ「俺はXXだが6mのlogに載っているか?」とか「今度は10MでQSOしたい。」等のmailが来るようになりました。
DXerの皆さんが既にご承知かどうか不明ですが、XYでは一般人にはinter netは許されていません、当然Internet cafeもありません。政府の許可を得た役所、会社などにしかありません。ですのでホテルではemail受信料金は1ページに付$1です、したがってどんな内容だろうと来たemailを全部印刷して部屋に運んで請求書を起こします。事前に閲覧してstop等はできないのです、正に超完全従量制です。hi
これで他人の要望であるログチェックに対して私が1枚$1払わなければならないのです、これでは不公平です。そこで送信の1ページ$2をかけてW3URへその旨のNewsを送りました。また同時に「外国の現地からでも情報が流せるのがDX-MLの特徴」だったと思いだしDX-MLへも流しました。しかし、ホテルの事務所のPCの設定を、外部の人間が変えることは許されません、ですからホテルからの送信はHTMLだったのか、と今ラオスでDX-MLを読んで初めて知ったった次第です。 この点ご迷惑をおかけしました。
多分、JAの皆さんはemailはタダ(もしくはそれに近い値段)だとの認識で軽く送信されているのではないでしょうか? 残念ながらXYの現状は以上の通りですし、XWも従量制(利用時間による)です、ですから気軽に「俺はXXだが6mのlogに載っているか?」と問い合わせできるとのでは無いかと思いますが、国によって受け取りも簡単ではありません。
例えばXW2A充ての問い合わせのemailも現在も多数来ます。昔ならば航空便で「俺はXXだが6mのlogに載っているか?」と、問い合わせれば90-140円かかります、それなら2ndーQSLを送ったほうが早い気がします。 多分の今の時代emailなら安いから、ちょっと問い合わせてみよう・・になるのでは無いかと想像します、しかしそれは日本のような国で居るからこそであってXY、XWではそうでありません、またそのような国が所謂レアーカントリーと言われるのです、結局、自由な通信に制限がある、それは、すなわちアマチュア無線が許可されにくい国なのです。
そんな国の事情をご理解ください。
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しかし、情熱と言うものは限り無いもので、夜ウトウトしていたら電話が鳴った、聞き覚えがある声では無かった。「俺はI4:::だが、お前は6mの224番目のnewなのでぜひlogに載っているか調べてくれ。」との国際電話だった。直ぐには調べられ無いと言ったら、10分度してまた掛けてきた。
流石!!イタちゃんって情熱の対象はYLだけでないのね。
確か国際電話でのQSO確認は12年前?VP2Mへかかって来たexJH1AJTの10mQSO確認依頼電話2回目だ。(確かZorro Super局は10mで全カントリー交信、とJA-CQに出ていた。)
18M-24Mhz
前にも述べたが6mが開くとすべては6m 対応modeに成ってしまう、が、せかっく上げたので18M-24Mに出てみるが、あまり聞こえない。 それでも開けたときを狙って18MでEUを中心に総計で150局くらい記録した。 24Mはせいぜい30局どまりであった。
50MのQSO総計が660局なのだから今回のQRVがいかに50M中心の体制だったかがわかる。なお総QSO数は3,600であった。
次回は2003年1月
今回特別にRig、ANTをXYに置いてくる事が許されましたが、期間は3ヶ月間で2003年1月29日までに撤収しなくていけません。
そこで次回のQRVは1月15日から27日を同じ場所、設備で予定しております。
なおその時はWARC、Low Bandを主に運用したいと考えております、LowBandもホテルの建物が高いので屋上からワイヤーを垂らせば結構LowBandもいけるのではと予想していますが・・甘いかな・・・(でも街故にやはり都市ノイズはあります。) また、6m openの可能性も捨てきれないのです。どなたか6mのANT持参でYangonまで遊びにきていただけるとまことにありがたい、と、都合よく考えています。
大OMの非難の的である [59 TU」の悲しいQSOでも結構、俺はXYからの運用に興味のある。と言う方はぜひご連絡ください。
73 FB DX
XY1M 米塚廣雄 23 NOV Vientiane にて
エピローグ
産地直送QSL card
「少年の時、自分ではなく電波が地球を旅して交信した国を何時かは自分自身がが訪ねてみたい、できればそこから電波も出して見たい。」そんな子供のころの思いが今叶ってこんな流れ者のような旅と現地でのアマチュア無線運用をしています。
その少年の時に嬉しかったこと、それは外国の切手を貼ったQSLcardが家へ届くことでした。日本とは明らかに違う外国の切手を見て、改めて「自分の電波がこんな処まで飛んで行ったんだー。」と感動したものです。
そんな事を思い出して、今回は現地から絵葉書を利用してQSLカードを現地ミャンマーから直送してみました。
Band、Mode別の1st−QSO、6mではEUの各カントリーの1st局、それに国内、外国のお馴染みさん等へ送りました。 EUの6m manは自分が送らないうちから現地からQSLが来てキットびっくりしていることでしょう。
世の中「QSLは電子QSLの時代だ」とか「寄付の額によって発行差別があるのは当然だ。」等、効率化、金銭バランス追求の声も聞こえてきますが、DXはやはりワッチが基本、パケットに頼らず丹念にワッチして最初に見つけた人が幸運にも手にすることができる記念QSL cardもあっても良いのではないかと、そんな意味を込めた産地直送の手作QSL cardを少年の日を思い出しイタズラ心で発行してみました。 受け取った方はラッキーです。 残念の方は次回の2003年1月のQRVを狙ってください。
上 XY発行にQSLに使用した絵葉書
中 その裏面Dater
下 現在ラオスで2IRC返信用に発行中のQSL
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